焼酎に関するもの
酒税法では、焼酎を次のように定義しています。 (資料提供:国税庁HP)
アルコール含有物を蒸留した酒類のうち、
A 連続式蒸留機で蒸留したもので、アルコール分36度未満、
B 単式蒸留機で蒸留したもので、アルコール分45度以下
のもので、ウイスキー、ブランデー、ウオッカ、ラム、ジンなどに該当しないものをいいます。
また、A に該当するものを連続式蒸留焼酎、B に該当するものを単式蒸留焼酎に区分しています。
以下の資料は、独立行政法人 酒類総合研究所から提供されたものです。
- 【泡盛】(あわもり)
- 沖縄県の伝統的な焼酎で、黒麹菌で造った米麹のみを原料としているため、香味成分が多く濃醇な味わいがあります。長期貯蔵(3年以上)したものは、クース(古酒)と呼ばれています。
- 【芋焼酎】(いもしょうちゅう)
- さつまいもを主原料とする焼酎で、さつまいもの甘い香りとほのかな甘味があります。鹿児島県と宮崎県南部が主産地です。常圧蒸留した香味が豊かなものが主流ですが、減圧蒸留した香味の軽いタイプのものもあります。
- 【黒糖焼酎】(こくとうしょうちゅう)
- 鹿児島県の奄美諸島のみで生産されている焼酎で、黒糖を主原料にした焼酎です。黒糖の甘い香りがします。常圧蒸留したものが主流ですが、減圧蒸留したものや長期貯蔵したものもあります。
- 【米焼酎】(こめしょうちゅう)
- 米を主原料とした焼酎で、熊本県人吉地方の球磨焼酎をはじめ各地で製造されています。減圧蒸留による香味が穏やかなものから常圧蒸留による香味が豊かなものまでいろいろなタイプがあります。
- 【麦焼酎】(むぎしょうちゅう)
- 大麦を主原料とした焼酎で、長崎県(壱岐焼酎)や大分県をはじめ全国各地で生産されています。最近は、減圧蒸留やイオン交換樹脂で処理した香味が軽いタイプのものが主流です。そのほかにも麦に由来する香りが豊かな常圧蒸留したものや樫樽貯蔵をしたものもあります。
- 【そば焼酎】(そばしょうちゅう)
- そばを原料とした焼酎で、宮崎県高千穂地方や長野県をはじめ、各地で製造されています。そば固有の風味があります。
- 【連続式蒸留焼酎の歴史】(れんぞくしきじょうりゅうしょうちゅうのれきし)
- 連続式蒸留機(連続的に蒸留操作を行う蒸留機)は、1830年にアイルランドで開発されました。日本ではじめて連続式蒸留焼酎が製造されたのは1900年頃といわれています。以来、使用する原料に適した製造方法の開発やすぐれた酵母の発見、蒸留機の改良などを経て、今日の連続式蒸留焼酎が製造されるようになりました。
(注)平成18年5月1日から、焼酎甲類は連続式蒸留焼酎に名称が変更されています。
- 【単式蒸留焼酎の歴史】(たんしきじょうりゅうしょうちゅうのれきし)
- 単式蒸留焼酎が初めて日本に登場したのは15世紀中頃の沖縄と言われています。当時、東南アジアと交易の盛んだった琉球王国にシャム国(現在のタイ国)から伝来したというのが定説です。16世紀になると鹿児島に上陸し、次第に九州を北へと伝播し、江戸時代になると壱岐や伊豆諸島でも単式蒸留焼酎が造られるようになりました。その後、長い年月を経て、醸造技術、蒸留技術等が進歩し、全国各地で現在のような単式蒸留焼酎が製造されるようになりました。
(注)平成18年5月1日から、焼酎乙類は単式蒸留焼酎に名称が変更されています。
- 【本格焼酎】(ほんかくしょうちゅう)
- 単式蒸留焼酎のうち、次に掲げるアルコール含有物を蒸留したものをいいます。
- 穀類又はいも類、これらのこうじ及び水を原料として発酵させたもの
- 穀類のこうじ及び水を原料として発酵させたもの
- 清酒かす及び水を原料として発酵させたもの、清酒かす、米、米こうじ及び水を原料として発酵させたもの又は清酒かす
- 砂糖(酒税法施行令第4条第2項に掲げるものに限る)、米こうじ及び水を原料として発酵させたもの
- 穀類又はいも類、これらのこうじ、水及び国税庁長官の指定する物品を原料として発酵させたもの
(その原料中、国税庁長官の指定する物品の重量の合計が穀類及びいも類及びこれらのこうじの重量を超えないものに限る。)
国税庁長官の指定する物品
あしたば、あずき、あまちゃづる、アロエ、ウーロン茶、梅の種、えのきたけ、おたねにんじん、かぼちゃ、牛乳、ぎんなん、くず粉、くまざさ、くり、グリーンピース、こならの実、ごま、こんぶ、サフラン、サボテン、しいたけ、しそ、大根、脱脂粉乳、たまねぎ、つのまた、つるつる、とちのきの実、トマト、なつめやしの実、にんじん、ねぎ、のり、ピーマン、ひしの実、ひまわりの種、ふきのとう、べにばな、ホエイパウダー、ほていあおい、またたび、抹茶、まてばしいの実、ゆりね、よもぎ、落花生、緑茶、れんこん、わかめ